子供アーティスト親御さんインタビュー 第一回「一度、リセットされた息子」編 山口千香子さん

全何回になるか、私たちにも予測できない「ONEARTインタビュー」
ご家族の人生、お子さんの障がいのこと、大変なこと、幸せなこと、親御さんにお話を伺っていきます。
今回はりゅうくんと、お母さん(山口千香子さん)にお話を伺いました。

第一回「一度、リセットされた息子」

け:おー!りゅう!大きくなったなあ!めっちゃ髪切っとるし(笑)。お母さんりゅうは今何歳になりました?

母:今9歳で、普通の小学校の特別支援学級に通っています。

け:りゅうの絵はすごい印象的で。2017年に、熊本の施設でお絵描きをして、子どもが30人くらいいて。全員の絵を集めたら全部で500枚くらいになったかな。で、その中から俺が良いなあと思った絵をピックアップしていくんだけど、その時は20枚くらいピックアップして、そのうちの8枚がたまたまりゅうの絵だったのよ。この子は天才だと思ったんだよね。そこから家にお邪魔して絵を描いたりして、交流があって、だからりゅうとおれは仲良いのよ。

池:20枚中8枚ってすごいですね。けみさんに天才だと言われる少年、、、。将来が楽しみです。

け:でしょ(笑)。りゅうはほんとやばいのよ。いかん、このままだと絵の話ばっかしてインタビューが始まらん(笑)。

池:けみさん、始めましょう(笑)。お母さん、りゅうくんの障がいについて少しお話ししてもらえますか?

母:りゅうは「発達遅延」で、どちらかというと、障がいという括りには入らないタイプかもしれません。妊娠7ヶ月の時に、すごく小さく生まれてきて。いわゆる「未熟児」っていうのかな。生まれた時の体重が1000gくらいだったんですよ。本当に小さくて、人間の形になりかけくらいの状態だった。それで生まれつき体が弱くて、1歳すぎた時に風邪を引いて、そのウイルスが脳に入っちゃって「急性脳症」になって意識不明になっちゃった。NICUに緊急搬送されて生死を彷徨ったんですよね。

池:そんなことが、、、

母:そうそう。で、体温が高すぎて、脳もすごく熱を持ってて危険な状態になって。頭蓋骨に穴を開けて、そこに体温計みたいなやつを刺して。「冷却療法」っていうらしいんだけど、その状態でひたすら体に冷気を浴びせて、熱を下げるってのをやったんだよね。その時の担当医からは、「もしからしたら亡くなってしまうかもしれないし、助かっても植物状態になってしまうかもしれない」と言われて。でも奇跡的に意識を取り戻してくれた。

け:りゅうはやっぱすごいわ。その治療まじ過酷ね。それが「発達遅延」のきっかけになったのかな?

母:うん。急性脳症になる前までは、遅れた子ながらに成長はしてて、ハイハイしたりとか、ちゃんと食べたりだとか、言葉が少しづつ出てきたりだとか、あったんだけど、意識が戻った時にはそれが全部リセットされちゃってた。ハイハイも、食べることも、少しづつ覚えてた言葉も、全部。意識が戻ったのは良かったんだけど、モノを飲み込んだりすることもできなくて、担当医からは「このまま植物状態の可能性もあります、ここからどうなるかはこの子次第です」って言われて。

け:そこからどうやって回復したの?

母:りゅうは、赤ちゃんの時からとにかく食欲がすごくてよく食べる子だったんですね。で、私がりゅうの看病をしながら、横でご飯を食べたりすると、それを涎を流して見てて。食欲がとにかくすごい子だったから「食べたい!」という気持ちが、植物状態から脱するきっかけになって。そこから「食べたい?」って聞きながら最初は飲み込みやすいゼリーとかをあげて、そしたら、さらに食欲が出てくるようになって。食欲が出てくると色んなことができるようになってきて。そこから少しずつ回復していった感じかな。

け:おおおおおお!すごい!

母:そこから、しばらくリハビリに通って3歳で歩くことと喋ることができるようになりましたね。普通のお子さんよりも2年半くらい遅れて成長してる感じかな。一回リセットされちゃったから。

け:熊本で絵を描いた時も、施設の先生が「普通なんだけど、2年成長が遅れてるくらい」って言ってたもんね。

母:そう、だから今は9歳だけど、1年生のお勉強をしてます。

け:1年生のクラスに入らせてもらえたら良いのにね。

母:日本の教育に物申したいよ本当に(笑)。成長のスピードって個人のペースがあって、その年だからこうあるべきだみたいな枠組みがなければ良いのになって思う。りゅうは成長は遅いけど、ほんと良いヤツなんですよ(笑)

け:りゅうがいいヤツってのは俺もほんとわかるわ。そんな状況の中、今、大変なことって何かありますか?

母:大変なことか。なんだろ、思いつかないな。年頃のお姉ちゃんがいるからそっちの方が大変かも(笑)。あとはなんだろうな、普通の子って9歳くらいになるとサッカーやったり野球やったりする子が多いじゃないですか。でも、そういうスポーツはちょっと難しいみたいで、そこがかわいそうだと思うことはあるんですよね。でも、本人も特別何か不便に感じている様子もないし、大変じゃないのかもしれません(笑)

け:まあ、本人がやりたいならまだしも、やりたくないなら別に良いわな。

母:本人がやりたいことをできるようにサポートはしていきたいけど、今のところ楽しそうに過ごしてますね。

第一回「一度、リセットされた息子」編 はここまで、、、!りゅうくんの話はまだまだ続きます!第二回をお楽しみに!

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