全何回になるのか予想できない「親御さんインタビュー」普段のことをありのままにお話ししていただきます。今回は福田ゆうきくんと福田史子さんの第4回です。
引っ越した後のお話を聞きました。
ケ:今はそこ一件しか言ってないの?
福:あとは、デイの中で一対一でレッスンできるところがあって、そこに週2回通ってる。そこでは、「バナナちょうだい」って言ったらしっかり渡せるように。みたいな... デイって言いうよりは塾みたいな感じ。それに1時間を週2回通ってる。
ケ:すごいねそれ。
福:それこそ療育...
ケ:それなんて言うところ?
福:「ミライエ」っていうところ。鎌倉にあるんだけど、でも東京にもあったはず。そういうところってすごく人が多いから、東京だと40人待ちとか。
ケ:一対一でやるの、それすごいよね。
福:だからなかなか入れない。枠が決まっているから、うちは3時からの1時間コースだとしても、なかなか入れないから、うちはスムーズには入れて良かった。神奈川だから良かったのかも。東京だと入れないって言われた。
ケ:池島君、将来的にそういうことやろうか。
池:はい!
ケ:軽いんだよ、お前は。
池:いきなり振られたので、ハイとしか言えませんでした。
ケ:軽いんだよ!!でも、イケジって子供いたよね?
池:二人います。
ケ:俺だけか、子供いないの。
福:でも、育ててるようなもんじゃないですか。
ケ:いや、俺はね、良いとこ取り。だって、ゆうきもまだ4回しか会ってないでしょ。デイも1年に2回か3回行くだけなの。その間、2時間しか関わらんのよ。それで、展示会して親御さんにすごく感謝されるけど、俺はその時にも言うよ。「いやいや、俺は良いとこ取りですよ」って。
福:いやいやそんなことないよ。続けられることがすごいと思うよ。
ケ:ありがとうございます!
福:普通の人はできないよ。
ケ:新聞には載せられないけど、止めれないんだよ。美しい足かせ。
福:だけど、障がい者の母親の意見としては、すごくありがたい活動だと思う。
ケ:ありがとうございます!
福:みんなそう思ってると思う。
ケ:もっとしっかり頑張ります。池島君、よろしくお願いします。
池:一緒に頑張ります!!
ケ:じゃあ、次にゆうきがいることで良かった、幸せな気持ちになれるような物語教えて。
福:もうこれは、いっぱいあるよ。
ケ:いっぱい教えて!!
福:まず、一言で表現するなら「家族が変わった」。私の親含め。私も変わったし、お兄ちゃんも偏見を持たない子に育ってるし。私の父親は、もともと人を見下したりする人だったけど、今はゆうきと笑顔で抱き合って遊んでるわけ。それだけでも大きな変化だし。周りにいる人が勝手に変わっていってるって感じ。ゆうきは何もしてないんだよ。ただいるだけで。それっておっきくない?
ケ:めちゃくちゃ大きい。そういうことなんだよ、一人目に選んだ福ちゃんが良かったんだけど、こういうサクセスストーリー無いから。みんなもっと暗いから。インタビュー取ろうと思っても、暗い人にインタビュー取れないからさ。俺、実家でお母さんには何回か会ってるじゃん。展示会の時にお父さん来てくれたから、お父さんがそんな感じなのなんとなくわかる。
福:自分も大学教授で地位があった人なのに、ゆうきと接しているの見てこんなに変われるんだって思ったの。
ケ:昭和あるあるだよね。
福:そう、昭和の人。
ケ:権威あるものが偉いっていうのは昔の考え方だけど、それはそれで正しいし。
福:そういう人が少しずつ変化してきた。
ケ:お父さんは最初扱い方が分からへんやん、最初はどんな感じだったの?
福:最初はちょっと警戒してた。お兄ちゃんとはコミュニケーションとれるから、お兄ちゃんとばかり遊んでたね。
ケ:お兄ちゃんとゆうきは何歳差?
福:学年は3個で歳は2歳2か月差。お兄ちゃんは今4年生。今はお兄ちゃんもおじいちゃんと出かけなくなっちゃったから、おじいちゃんも余計にゆうきのことかわいがってるかもね。
ケ:お兄ちゃん4年生だもんね。
福:おじいちゃん離れしちゃったから、寂しくてゆうきの方に行ってる。
ケ:どっちもしょうがないね。
福:そうそう。
ケ:ある意味、ゆうきはずっとゆうきじゃん。年とってもさ。それ、おじいちゃんありがたいだろうね。
福:うん。そうなのよ。今ゆうきの発達年齢は1歳ぐらいなんだけど、ずっと1歳を育ててる感覚で可愛さもすごくある。大人になったら分からないけど。今は、そういう可愛さが続いてる。
ケ:7歳で1歳でしょ。14歳になったら2歳になるの?
福:わかんない。それはわかんない。最重度にいく子もいるから。中度にいく子もいるし。
ケ:環境もあるし、運もあるし。
福:彼と私たち家族次第。
ケ:あと第三者。療育だったり学校の先生と出会い、デイの先生との出会い。でも、湘南に行ったのは良い判断だったね。
福:よかった。彼は海が好きだから、海に行くたびに喜んでる。冬の海にも入るくらい!
ケ:さすがだね。
福:寒さ感じないのかなって思うくらいはしゃいでいるよ(笑)。それを見て引っ越してきて本当によかったなと心から思うよね。