子供アーティスト親御さんインタビュー 第二回「無いなら作る、不都合なら変える」小池誠さん

誠さんは、りほちゃんが通っていたデイサービスのスタッフさんと施設を立ち上げることに。不都合は自分の力で変えていく。りほちゃんと誠さんの第二弾ストーリーです。

第二回「無いなら作る、不都合なら変える」

父:福祉事業をやってる人の6割くらいは、自分も従事者であることが多くて。例えばヘルパーの資格を自分も持ってて、代表をしたりするんだけど、それで福祉事業の利益が出たら代表が多めに取って、スタッフはそれなりってパターンが多いんだよね。ウチに関していえば、福祉の利益を僕がもらうことはない。出た利益はちゃんとスタッフに還元するし、ウチが福祉事業を開設して2年足らずで新たに生活介護施設を立ち上げられたのは、僕が報酬を取らない代わりに備蓄ができてるし、別のクリエイティブの事業の方の営業利益を、適切に投下してるからなんだよね。

け:素晴らしい!すごいです。

父:ありがとう。でも僕はお金に別に困ってるわけじゃないから。

け:でも誠さんはそれ最初から言ってましたもんね。知り合って最初の頃に一緒にご飯を食べさせてもらった時、「福祉事業からお金をもらうつもりはない」って言ってましたもんね。

父:自分自身のライフプランとか、家族のライフプランをもちろんちゃんと考えてるんだけど、ある程度の年収に達すると、それ以上もらってしまうと、子供が社会保障を受けられなくなったりするんだよね。無料で受けられるデイのサービスにもお金が必要になったり、色々弊害が出てしまうってのもあるんだけどね。もちろんスタッフにちゃんと還元したいと言うのが一番だけど、そう言う兼ね合いもあって、僕は年収をこれ以上あげる必要がないので、今のスタイルを取ってる感じかな。ウチは嫁さんも仕事をしてるけど、収入は抑えてもらって、世帯年収をコントロールするようにしてる。娘が大きくなって、障がい児から、障がい者になったら、もうちょっと年収をあげても良いかもしれないけど(笑)まあ、そんな感じかな。あとは今日もミーティングをしてたんだけど、来年くらいにまた新しく施設を立ち上げるかもしれなくて。もう今の施設は定員がいっぱいなんだよね。10名が定員なんだけど、15名とかきちゃってて。

け:りほちゃんの話をもうちょっと詳しく聞いても良いですか?りほちゃんが生まれてから、どうやって障がいがわかったのか、経緯を教えてもらえますか?

父:りほは生まれたときは3980gで今時珍しくデカく生まれて。生まれた瞬間に顔が真っ白で、髪の毛の色がアッシュっぽかったんだよね。そのとき「やった、めっちゃ可愛い子生まれた。すごい子きた」と思った(笑)。大きく生まれたこともあって、成長がすごく早くて、やっぱり俺の子だななんて思ってたんだけど、障がいに対する特別な知識があったわけじゃないけど、なんとなく一抹の不安みたいなものはあって。そしたら、1歳を超えたあたりでお座りができなくなってさ。周りの1歳の子はお座りをし始める頃だったんだけど、ウチの娘だけできなくて「え?なんで?」と思って色々調べてもらった。でも全然異常はなくて、先生が「まあ心配ないと思いますけど、一応遺伝子検査しときますか?」って言うからお願いしてさ。で、当時俺は会社に勤めてたんだけど、嫁さんから会社に電話があって「先生から話があるって言われた」って言うんだよ。でさ、先生が話あるって大概よくないことなわけで(笑)。それで、嫁さんとすぐに先生のところに言ったら、「遺伝子の15番が欠損してる」と。で、その15番の欠損っていうのは2つあって、プラダー・ウィリ症候群か、アンジェルマン症候群だと。プラダー・ウィリ症候群の場合は発語もあるけど過食傾向にあるから、そこに注意しないといけない。アンジェルマン症候群だった場合は、発語はできないし、てんかんもある。そう言われた時に、なんとなく「アンジェルマンなんだろうな」と思って。嫁さんはショックを受けてたんだけど、僕は不思議とショックがなくて。悲しくも全くなかった。ああ、「ウチにきたんだ」と思った。勤めてた会社の専務のお子さんがダウン症で、その専務によく飲みに連れてってもらってたから話を聞いてたんだけど、その専務は「ウチにきてよかった。ウチはそこそこお金に余裕もあるし、ちゃんと面倒を見てあげることができる」って言ってて、それがどっか染みてたんだと思う。だから、ちゃんとこの子が生きやすい環境を自分で作ってあげようと思って、前向きな気持ちしかなかった。でも、まずどうしたら良いのか手探りの状態ではあったから、まずは日本の内側から変えてみようと思って政治塾に入って勉強したりもしたよ。それでしばらく勉強を続けた後に、本格的に政治家になろうと迷ったんだけど、一回ペンディングしてる。経営という手法でアプローチしようと思って。でも自分が本気で必要とされたらもちろん政治家の道もあると思う。

・・・第三回に続く。

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